2012/07/30(月) 『ゆとり』 |
|
「ゆとり世代」と呼ばれる若者たちがいる。今、二十歳前後の
世代がそうであろうか。
彼らは、あたかも「日本教育の失敗例」としてカテゴライズされて
いるわけだが、曰く「考える力がない」曰く「自己中心的である」
曰く「コミュニケーション能力に乏しい」
など散々な云われようである。
しかし、どの世代であっても多くの若者はそのようなものであり
だから、それは逆に指導力のないダメな上司が増えたことによる
エクスキューズとしてのカテゴライズに過ぎないのではないか?
と、最近までは思っていたんだ。そう、昨日までは。
その考えを改めた。やはり「ゆとり世代」は存在する(笑)
繰り返しになるが、もちろん、どの世代にも優れた人間もいれば
ダメな人間もいる。
結局はその「割合」の問題となる。
昨日、立て続けにダメなバイトに遭遇したんだ。
いずれも飲食関連のバイトだ。
最近、やけにダメなバイトに遭遇するな、とは思っていたのだが、
そう、今バイトに従事する世代はまさに「ゆとり世代」の若者達だ。
その「ダメなバイトに遭遇する割合」の高さから、いわゆる
「ゆとり世代」のダメっぷりを認めない訳にはいかないだろう。
札幌の街中からすぐ近くに「Ban.○」というスキー場がある。
もちろん今はシーズンオフなのだが、なんか自然を楽しむ施設としての
営業はしている。大したものはない。ちょろっとパークゴルフができたり
ちょろっとバーベキューコーナーがあったり。
そのバーベキューコーナーに行ったんだ。
どうして、そんなところに行ってんだ、ってのはさておいて(笑)
規模は小さい。外に、だから冬はスキー場である場所に
テーブルが10個くらいも並んでいただろうか。
メニューも少ない。ジンギスカン、若鶏、ホルモン、焼きそば、おにぎり、
フランクフルトだけだったと思う。
時間帯も影響してか、バーベキューコーナーを利用している客は
だれもいない。
オレは営業しているか一応確認した。営業していた。さらに
「今、ここで焼肉したらバカっぽくないですか?」とも確認した(笑)
対応してくれた若いバイトの女の子は笑顔で言った
「全然アレです。どーぞどーぞ」と。余談だが、かなりかわいい子だった。
そして、その子は続けてこう言ったんだ。
「おにぎりはないですけど」
オレはいまいち聞きとれずに「はい?」と聞きなおした。
「おにぎりは品切れなんですけど」
オレはその時、まだ何も注文していなかったし、メニューすらろくに
見ていない状態だったんだ。
そこでいきなりの、おにぎり品切れ宣言だ。なに言ってんだこいつ、
と思うだろ。
ここがおにぎり屋だったらわかるよ。イの一番に宣言しなければ
ならないだろう。っつうか営業していてはダメだ。
バカおまえ、親切心から言ってくれたんだろうが、そう思うかもしれない。
確かにそうだが、こういう少しだけずれた言動に「ダメな予兆」は
垣間見られるものだ。
オレ達はまず、ジンギスカン、若鶏、ホルモン、焼きそばを注文した。
ジンギスカン、若鶏、ホルモンは生できてテーブルに設置された
炭コンロで焼くシステムだ。
焼きそばは調理して持ってきてくれる。料金は注文ごとに払う。
大自然の中でおいしくバーベキューをしていたら、その匂いに
釣られてか、もう一組客がきてバーベキューを始めた。
そのあとで、オレ達は肉と焼きそばを追加注文した。
もちろんお金もその都度払う。
流れを整理する。
@オレ達が肉と焼きそばを注文する。
↓
Aもう一組の客がオレ達と同じようなものを注文する。
↓
Bオレ達が肉と焼きそばを追加注文する。
客はたった2組しかいない。
たったこれだけの流れに、なにか「ダメ」を発揮する(笑)隙が
あるだろうか?
そこはさすが「ゆとり世代」。
待てど暮らせど追加注文したものが出てこないんだ。
バイトは3人くらいいたのだが、もちろん他の仕事で
忙しいわけではない。ヘラヘラしゃべっている。
そのうちに、洗いものとか後始末を始めたんだ。
どう考えても追加注文した肉と焼きそばの準備はしていない。
準備つっても、生肉出して焼きそば作るだけだぜ?
まぁ、お金も払っちゃってるし聞いてみる。
「あの、追加で注文した分はどうなったでしょう?」
「あ、他のお客さんの分とごっちゃになってしまって・・・すみません」
結局忘れていたのだが。キャンセルしてお金返してもらったけど。
しかし「他のお客さん・・」ってさ、2組しか客いないんだよ?
どうやったらごっちゃになるんだ?(笑)
しかもこんな少ないメニューで。
学校祭レベルだってもっとメニュー多いんじゃないか?
まぁ、しょうがない。ゆとり世代だから、と言ってしまっていいものか。
そんな自然豊かな○○○.Kスキー場を後にしたオレ達は
その足で大通りのビアガーデンに立ち寄ったんだ。
いろいろ見てサッポロビールのところで飲むことにしたんだ。
おっ、と思ったのはバイトの人たちがコンサドーレと日ハムの
ユニフォームを着ていたことだ。
さすがスポンサー。なかなか華やいだ雰囲気だ。
ちなみにオレはどちらのファンでもない。
てきとーに食べものと飲み物のチケットを買って空いた席につく。
日曜の夕方にしてはかなりの人でにぎわっている。
しかし、ビアガーデンのチケットシステムってめんどくさいよね。
で、バイトの手が回らないのか、けっこう空いたジョッキやら
食べ物の容器を片付けていないテーブルが目立つ。
きたねー感じだ。
オレらが座ったとなりの席もテーブルの上がきたねーままだ。
そこに、家族がやってきたんだ。
でも、なーんかお父さんもお母さんも不機嫌なんだ。
お母さんは「こんな汚い席やめよう」的な。
お父さんは「いいだろ、もうさっさと席きめて座るわ」的な。
なかなかいい席空いてなくてイライラしてるわけ。
もうさ、来んなって(笑)ケンカしてまでビアガーデン来んなって(笑)
で、お父さんがイライラしたままコンサドーレのユニ着たバイトの
女の子つかまえて
「早くここ片付けてくれないか」とかって上から目線で言ったわけ。
たかがビアガーデンで威張って(笑)
したら、コンサ娘がこんなことを言ったんだ。
「日ハムの人に言ってください」
イライラお父さんは「あっ?」ってなって。
まぁ、そうなるわな。意味がわからないだろ?(笑)
イライラお父さん「いいから、ここ片付けてよ」って。
「あの、そういうことは日ハムの人に言ってください」って、コンサ娘。
イライラお母さんは「どうしたって?」ってしかめっ面でお父さんに
言いよる。
「知らないよ、日ハムの人に言ってくれって・・」
もう、イライラだ。
どうやら、コンサのユニはチケット売る人で日ハムのユニが
その他の仕事って役割分担されているらしい。
だからってイライラしている客に対して杓子定規に
「日ハムの人に言ってくれ」とは、ゆとり、ここに極まれりだ(笑)
ちょっとでも考える力があれば、「ただいま片付けます」とかって
一旦了解して、自分で日ハムのバイトに声かけて
「あそこ片付けお願い」とかってやれば済む話だろう。
もう、とにかく「自分はそういう役割じゃないから」ってことしか頭になくて
まったく機転が利かない。そして客を怒らせる。
でも、なにアイツ怒ってんの、とか思っているのだろう。
こういう時って、おばちゃんの方が仕事できるよね。
客を喜ばせるのうまいっていうのかな。
ところで、ビアガーデンはとても盛り上がっていて、みんな楽しそうで
日本はまだまだ平和だなー、と思いました。
「3.11?原発?節電?知らねーわ」って顔でみんな飲んでたよ。
まぁ、それでいいのかもしれないけど。
オレは違うけどね!
| |
|
。 |
|