みてごらんきいてごらん。6
2010年1月〜
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(著)

2008年 11月 発売
 小 説

なんの救いもないダークな小説。
三浦しをん、こんなのも書くんだっっつー驚き。

とある島に住む二人の少年と一人の美しい少女。
あるとき、津波が島を襲う。多くの人々は命を落とす。
そんな混乱した島の中で、ある事件が起きる。

秘密を抱えたまま、三人は島を離れる。

別の場所で生きていたそれぞれの人生が20年後、再び絡み合う。

タイトルの「光」は決して「希望」を表わすものではない。
太陽の光ではなく、月の光だ。白くそして冷たい光だ。
その光にどこまでも救いのない「暴力」が照らし出される。

人間って嫌な生き物だなーって思いたい人は読んでみれば?
そんな人いないと思うけど(笑)

三浦しをん、なかなか読ませる作家だな。


                                             2010. 11. 06

OUR RUSTY WAGON
(アルバム)

PLAGUES

2010年 8月25日 発売
  音 楽

もう、最高。
たぶん一生聴くね。

まさか、2010年にプレイグスのニューアルバムが出るとは・・・
Re-Take Best Allbumでしかも新曲2曲。
これ以上の何が必要だろう?

90年代を唯一無二のR&Rで駆け抜けたプレイグスが
全30曲収録した、あらゆる世代を震撼させるマスターピース

(紹介文より一部抜粋)


                                             2010. 8. 25

WORLD
(アルバム)

 竜人

2010年 2月17日 発売
  音 楽

知人が「すごくいい」って言うもんだから。
先日のライジングサンでライブ見てみたんだ。

すごくよかった。

ほとんど、予備知識なしでのライブ。
あーこの人の歌だったんだーってのは1曲あったけど。
ラジオでよくかかってた曲。

いや、以前から存在は知ってたんだけどさ、
なんか名前の字面で、勝手に黒夢みたいなビジュアル系の人?
とか思ってて(笑)余計な先入観は持つべきじゃないね。
もっと早くから聴いてればよかったよ。

で、その知人が買ったアルバムを借りて(っつーかデータをいただいて)
聴いてみた。すごくいい。歌詞もサウンドも。
全体的にちょっと似た感じの歌詞が多いような気もするが
それは表現したかった「世界観」ということにしておくかな(笑)

これは2ndアルバムなんだけど1stアルバムの方が評価高いみたいだから
早く知人に買わせなきゃ(笑)

以前に映画の挿入歌とかもあったようだから、もう割と知られた
存在かもしれないけど、でも、ライジングの客の入りから考えると、
まだまだなんだろう。もったいない。

まだ、聴いたことない人は是非聴いてみてくれ。
なんつーか「才能あるなー」って思うよ(笑)


                                             2010. 8. 23

卒業

(著)

2004年 2月 発売
 小 説

この装丁がけっこう印象深くて、本屋で見る度に気にはなってたんだけど
「卒業」ってタイトルだけで、なんかやっぱり中学生とか高校生とかが
主人公の物語だと勝手に思ってて、あんまそういうの好きじゃないから
手に取ることなかったんだけど。

全然そういう物語じゃなくて。

4編からなる短編集なんだけど。
どれも40歳くらいのオッサンが主人公で。
「親子関係」とか「死別」とかその辺が共通したテーマかな。

だから、ある程度オッサンとかオバサンになってる人は(笑)
読むとグッとくるものがあると思う。
オレも今だから、この物語に感動できたと思う。
若い頃なら、途中で読むのやめてたかもね(笑)

でも、重松っさんの小説って、どれ読んでも
主人公が重松っさんに思えるのは、オレだけでしょうか?(笑)

特に、オッサンになった主人公が大学の頃を思い出すシーンなんか
絶対、重松っさんの大学時代の話しだもん。たぶん。
そこがどうも、アレなんだけど、重松っさんの小説。まぁ、いいけどさ。

親不孝しているアナタ、子育てに奮闘しているアナタ、
是非読んでみてください。感動すると思うよ。


                                             2010. 7. 31

「告白」

監督 中島哲也
 出演 松たか子 他

製作2010年〜上映中
 映 画

遅ればせながら「告白」観てきました。
遅い時間だったこともあり、お客さんはパラッパラしかいませんでした。
ま、それはいいんだけど。

前提として、もうすでに原作の小説は読んでいたわけなんだけども。
しかし、この映画に限ったことではないんだけど
映画って原作読んでから観るべきなのか、それともできるだけ
情報がないまま観た方がいいのか・・

ま、どっちがいいってことはないと思うけど。映画にもよるし。
でも、結局、原作読んでると「原作に忠実か?」っていう映画を観る上で
余計な観点が入ってきちゃうんだよね。

だって、どうだっていいでしょ、映画は映画なんだから。
あくまで「原作」があるってだけで。
なんとかっていう監督も言ってたな。
「原作ぶっ壊さないんだったら映画にする意味がない」って。

でも、どうしても自分のイメージしてた人物像と役者のギャップに
違和感を感じることも多いんだよね。
好きな漫画がアニメになったときの声優に感じる違和感のような。

今回も劇中で「ウェルテル」とかって呼ばれてる男性教員は
オレのイメージとは違って嫌だったな。

ま、それはおいといて、この映画は原作にかなり忠実でした(笑)

映画を語る前に、原作の小説についてちょっと書いておくと
ま、数年前からかなり「おもしろい」と話題になってた本だし
「本屋大賞」とかでも1位なってたし(オレは本屋大賞をあまり信じない・笑)
それなりにおもしろいんだろうなーって思って読んだんだけど。

ま、おもしろかったけど「それほどか?」っていう感想でした。
なんか文章がダサい部分多くて。二流の作家だなって思うわけ。
オレは何様なんだか知らないが(笑)

でも、とにかく、この作家の文章もさることながら、容姿・言動・雰囲気含めてなんか
「二流」を感じていて、いや今後どうなるか知らんよ、とにかく「それほどの小説か?」
とは思っていたわけです。

で、映画です。明らかに映画>小説でしょう。

でも、しかし映画もけっして「おもしろかったー」って感想ではなくて
だからといって、もちろん「つまんねかった」ではないです。

余韻があったんだ。なんかジワーっと。

観終わった時にすぐ席を立ちたくないような。すぐ立ったけど。
少ない観客しかいなかったけど、他の人たちにもそういった雰囲気を感じたよ。
みんなすぐ立ってたけど。

それはエンドロール時に、時折挟み込まれた「空の映像」の効果だったかもしれない。
何回もいうけど、でも、みんなすぐ立って帰ったけど。
でも、いい余韻はあったはずだ。きっと。
まぁ、その最後の空の映像だけじゃないんだけど、とにかく映像が「映画的」
だったんだ。

映画だからあたりまえだろ、となるかもしれないが、例えばほら、
今やってる踊るなんちゃら3とかさ、アレはテレビドラマ的でしょ。観てないけど。
だから、見たそのまんまを受け取ればいいんだろうけど
「スリーアミーゴスだー」とか。クソくだらねー。

この「告白」は「その映像から何を感じるか?」で奥行きが変わる。

ストーリー的には原作読んで知ってたし、それに忠実だったし
それほど斬新な展開も時代の切り口もないと思う。
だから今さら何も思わなかった。「原作に忠実だな」と思っただけだ(笑)
それが、原作を読んでしまった弊害だろうな。

読んでいなかったら、いろいろストーリーに思うところはあったと思うんだけど。
その感情は小説読んだときに放出してしまったから(笑)
例えば、最後の爆破シーンで急にリアル感なくなったなおい、とか。

あと、この映画は「R15指定」ってことで、ま、確かに流血シーンが
少々グロかったり、暴力シーンが多かったりするんだけど
ストーリー的には別に「R15指定」じゃない方向で作る事も
できたと思うんだけど、そうしなかった、っつうか「R15指定」にした
意味はオレにはわからない。
今の時代において、それ程過激なストーリーでもないと思うのだが。

映像が「映画的」であることに加えて音楽の使い方も「映画的」でうまかった。よかった。
前情報として劇中歌にレディオヘッドだカーリージラフ(これよく使ったなー、
って、いや、ただ単にオレが好きなミュージシャンだから笑)だ、を使ってる
ってことで、音楽の面でも気になっていたのだが、ま、レディオヘッドは
どうせ、「少年少女の不安定で少々内向的な心情」みたいのを表すのに
使われるんだろうなーって思ってたらその通りだったんだけど(笑)
いや、しかし、てめーこのやろー、ってくらい音楽の使い方はうまかった。

なんか、「映画観てるー」って感じがして。

話題先行の邦画なんて・・ってバカにしないで観てみたらいいかもしれないよ、
って言いたいところだけど、今ならトイストーリー3観た方がいいかもね(笑)


                                             2010. 7. 30


さよなら渓谷

(著)

2008年 6月 発売
 小 説

今、オレが一番好きな作家かもしれない。吉田修一。

日常の中にある、ちょっとした「ずれ」のようなものに
スポットをあてるのがうまい。

実際にどこかにありそうな物語。だけどどこにもないはずの物語。

ある男と女の周辺で物語が進んでいく。
二人は同居しているが、籍は入れていない。
ある事件をきっかけに、雑誌のライターが二人の過去を追うが
どうも、女の実像がつかめない。

その二人の関係が明らかになった時、ライターは驚愕する。

オレも驚愕した(笑)
やられた、と思った。今までこういう男女関係の小説には
出会ったことないな。
現実の世界ではあり得ない関係に思えるが、いや、だけど
あってもおかしくないかもしれない、とも思える。

吉田修一。おもしれーよ。
なんでもいいから吉田修一を読め。


                                             2010. 6. 25


砂糖菓子の弾丸は
撃ちぬけない

(著)

2007年 3月 発売
 小 説

また直木賞作家の作品を読んでみた。
直木賞に毒されてんじゃねーよ、とか言わないでね(笑)

なんか最近いろんな作家読んでみたいな、とか思って。
ってなれば、なんか手っ取り早いでしょ、直木賞作家(笑)
まぁ、そんなに大きくはずれることもないと思うし。

で、この作品。この作家の初期のころの作品なのかな。
いわゆる「ラノベ」と呼ばれるジャンルに入ってしまうかもしれない。

なんせ主人公の名前が海野藻屑だ。ふざけてる。マンガチックだ。
女子中学生が主人公の、なかなか残酷な物語なんだけど
何かひきつけられるものはあった。
なにかの紹介文には「青春暗黒小説」とあった(笑)

「実弾」の対比として「砂糖菓子の弾丸」という比喩を用いた
表現はなかなかに感心して、そしておもしろかった。

誰が読んでもおもしろい、という枠組みには入らないかもしれないが
ま、でも、おもしろかったよ。

ひとつ下でレコメンしてる井上荒野と同様に他の作品も読んでみたくなった。
直木賞作家、やっぱりなかなかやるんだな(笑)


                                             2010. 6. 25


夜を着る

(著)

2008年 2月 発売
 小 説

特に興味のない作家だったのだが、まぁ、直木賞作家っつーことだし
読んでみるか、とか思って読んでみた。短編集。

うまいな。おもしろい。他の作品もきっとそのうち読むと思う。
どの話も、終わりが唐突といえば唐突で、だから
「ん?これで終わり?」と思わなくもないが、でも、なぜかモヤモヤ感はない。

それはきっと場面場面で、登場人物の心情の変化の表現がうまく
物語に入り込めるため、そのある意味、結末なき終わりから
その後を想像することも容易だからかもしれない。

あるいは、描かれているのはあくまで「日常」の風景であり
日常の一つ一つには必ずしも「結末」があるわけではない、
という単純な理由なのかもしれない。

で、ストーリー的には、まぁ、いろいろあってうまく説明できないから
まずは読め。

短編集で、どの話もおもしろいので、オススメ。

                                             2010. 6. 02


自殺自由法

(著)

2004年 8月 発売
 小 説

ほんと、この作家はバカだな(褒め言葉)

国が法律で15歳以上の自殺を認めた世界の物語。
各地域に国が用意した自殺施設に長蛇の列が出来る。
何人もの登場人物が出てくるが、「死にたい」という思いよりも
「生きててもしょうがない」という思いが自殺施設へと人々を導く。

6年前に発売された小説だが、なにか2010年の今の世の中と
かぶる部分が多い気がする。

一日に何千人も施設に入っていく。
国はどちらかといえば下層の人間に自殺を推奨している感じだ。
宣伝カーなどで「お気軽に窓口でお申し出ください」などと呼びかける。
当センターは完全無痛方式を採用し、待ち時間も少なく快適にご利用いただけます、
と呼びかける。
家族も問題を起こす息子に向って平気で施設に行って死ね、と言う狂った世界。

国で認めている割には、テレビや新聞で一切報道されない。
タブーとされている。この辺の世界観の表現がうまい。
はっきりした描写はないが、オレは「無痛」ではないんじゃないか、と
疑いながら読んでいた。なにか、施設内でものすごく残酷なことが
行なわれているんじゃないかと。そう思わせる世界観がある。

その辺の答えは、最後にヒント的な場面はあるがはっきりとは
わからない。だけど、別にモヤモヤが残るわけでもない。
そして、数年後の世界もほんの少し描かれているが
いつしか「自由自殺方」は廃止されている。

その廃止された理由が、この狂った世界をうまく表現していたと思う。

どちらかといえば、一時期の筒井康隆のようなドタバタスプラッター的
表現が多いので好き嫌いは分かれるかも。
オレは面白くて一気に読んだけど。

  川でこれを読んでました。
  本のタイトルを誰かに見られたら
  危険人物確定だね(笑)

                                             2010. 5. 17



FLY,DADDY,FLY

(著)

2003年 2月 発売
 小 説

オレ、在日コリアン関係の話しあんまり好きじゃないっつーか
興味ないから、この作家の本は読んだことなかったんだけど。

映画化されてるだけあって、おもしろかった。
マンガみたいにサクサク読める。

主人公は40歳後半の平凡なサラリーマン。
ある日、自分の娘が高校生のボクシングチャンピオンに殴られて大怪我をする。
主人公のオヤジは復讐のために、ある若者グループに戦い方を習い、体を鍛えて
最後、そのチャンピオンに戦いを挑む。

って話し。

なんも考えることなく、サクサクっと。

全体的になんでこんなシチュエーションになるのか
オレ的には少々違和感があったが、ま、深く考えるとこじゃないな(笑)

オヤジのがんばりがホロっとくるね。

                                             2010. 5. 17



月曜の朝、
ぼくたちは

(著)

2008年 3発売
 小 説

ありがちなストーリーなんだけども。
大学のゼミの仲間7人が社会に出てから、数年後再会する。

フリーターもいれば、銀行から子会社の消費者金融にとばされそうなやつもいる。
夢かなってレストランを開業するもうまくいかないやつ、不本意ながらも地元に
帰ってスーパーで働くやつ、とにかくみんな社会に出てもがき苦しんでいる。

過去の恋愛なんかもからんでくる。
ほんと、ありがちっていえばありがちなストーリー。

なのに、物語に引き込まれる。
今の自分がこのままでいいのか考え悩んでる人、
仕事がなかなかうまくいかない人、なんかが読むと
いろいろ考えさせられるし、感動すると思う。

仲間の一人が末期ガンで余命僅か、というところがキーになるかな。

あんま、メジャーな作家じゃないので、その辺の本屋には置いてないかも。
ま、ネットで買えるけどさ。

読んで、損はないはず。

                                             2010. 5. 17



「第9地区」

監督 ニール・ブロンカンプ
製作担当 ピーター・ジャクソン

2010年4月10日〜上映中
 映 画

今すぐ、観に行くんだ!早く!

超おもれー。絶対観るべき。

あらすじ的には、その辺のネットから拾ってくると
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ある日、ほかの惑星から正体不明の難民を乗せた謎の宇宙船が、突如南アフリカ
上空に姿を現す。攻撃もしてこない彼らと人間は、共同生活をすることになる。
彼らが最初に出現してから28年後、共同居住地区である第9区のスラム化により、
超国家機関MNUは難民の強制収容所移住計画を立てるのだが……。
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みたいな感じで、ま、宇宙人ものだ。SFだ。

なんだけどさ、そこには、たとえばアバターみたいに「ファンタジー」はない。
「リアル」がある。

映画自体、ドキュメンタリータッチな手法も使っているが、今、現在の南アフリカが
この映画の世界みたいになっているとしても、だから、これが本当の
ドキュメンタリーだったとしても、なんの違和感もない、そんな「リアル」感たっぷりだ。
宇宙人然とした宇宙人がザクザク出てくるのだが、なぜかリアルなんだ。

すでに地球に異星人が住んでいる、という設定を聞いただけで
も、なんだか、すんげーおもしろそーじゃね、とか思って
そっこー観に行ったわけだが、そのストーリーは予想外のもので
すんげーおもしろかった。

上記あらすじの「南アフリカ」「難民」「スラム化」などのキーワードから
「人種差別問題」を比喩していることは簡単に想像できると思うが
それ以外にも「人を信じること」「友情」など、まぁ、言葉にすれば
陳腐になってしまうが(笑)そういった、深く考えさせられるものが
各所に散りばめられている。

特撮・CG的な映像も見ごたえあるし、上映中ヒマする時間は1秒もない。
多少グロいシーンもあるけど、ま、大丈夫かな。
人によっては、感動で涙を流すシーンもあるかも。

しかし、なんだろ、あのリアル感。

絶対おもしれーよ!早く観にいけ!
ちなみに、全然混んでなかったよ(笑)

第9地区オフィシャルサイト(音出るかも)
ま、サイト見ないで、なんの情報もなしで観た方が
おもしろいかもよ!
                                             2010. 4. 11


うわさ

(著)

1998 10月 発売
 小 説

小池真理子は、どんなポジションの作家だろうか。
有名作家の部類であることには間違いないわけだが。
ちょっと怖いサスペンスとか恋愛ものが多い。

まぁ、オレ的には「地下鉄で気軽に読める作家」ってところだろうか。
それは比較的、短編が多いことからそう思うのかもしれないが、
「はずれ」が少ないことも理由の一つだ。

しかし、飛びぬけておもしろいか?と聞かれれば、
だから、「絶対読んでみ」と勧められるかと聞かれれば
どうだろ、って作品が多い気がしないでもないが
いや、おもおしれーんだよ、ほとんど全部。

で、とにかく、作品がたくさんあって、短編集とかもいっぱいあって
「あれ、これ、一回読んだことねーか?」ってことがよくある(笑)

で、今回、すげー怖い話を読んだので、是非読んでもらいたいと思ってレコメン。

この「うわさ」って本は4編の短編からなる本なんだけど
その中に「災厄の犬」って話があるんだけど、これがものすごく怖くてさ。
簡単にいうと、主人公が犬を捨てに行く話なんだけど(笑)

犬を捨てに行く話の何が怖いんだ?と思うかもしれないが
とにかくすんげー怖いんだ。是非読んでみてくれ。

しっかし、小池真理子は日常のちょっとしたなんかを
書くのがうまいなー。ちょっとしたなんかを。



                                             2010. 3. 20



生きてるだけで、愛。

(著)

2006 .7.28 発売
 小 説

ちくしょう、おもしれーぜ。

この作家はどっちかっつったら、小説より演劇がメインの人なのかな。
ま、小説も今まで受賞はしてないけど、三島由紀夫賞とか芥川賞とかの候補には
なってるから、力があることは間違いない。

映画化された小説もあるし、劇団主催してて演出とかでも有名だし
何年かまえオールナイトニッポンとかもやってたから、
まぁ、なかなかの有名人だと思うけど。
テレビもちょろちょろ出てるし。

ちょっと、くだけた文体だけど、だから好き嫌いわかれるかもな。
なんつーか、すべてがセリフのような感じでせまってくるっつーか。
松尾スズキとか好きなひとは、楽しめると思うよ。

この小説は、いわゆるメンヘルが主人公の話しなんだけど
その辺を気持ち悪い女、と思ってしまうと(笑)読むのキツイかな。

ちょっと表現古いけど、ぶっ飛んだ感じで、笑えるポイントもかなりあるし
ちゃんと感動もできる。

こいつすげーわ。


                                             2010. 1. 14