みてごらんきいてごらん。5
2009年1月〜
最新にもどる

THIS IS IT

監督:ケニー・オルテガ
 映 画

公式HP http://www.sonypictures.jp/movies/michaeljacksonthisisit/

2009年6月に急逝したマイケル・ジャクソンによって、死の数日前まで行われていたコンサート・リハーサルを収録したドキュメンタリー

-----------------------------------------------------------------------

マイケルすげー。この一言に尽きる。

オレはそんなに熱狂的なマイケルファンではない。
CDアルバムを1枚も持っていないレベルだ。

だけど、ダンスを含めたライブパフォーマンスは大好きで
DVDを買う程ではないが(全然ファンじゃないな(笑))
見る機会があればそのライブ映像を見るのは大好きだ。

今回は、チケットをもらったこともあって映画を見に行ってきた。
改めてテレビやネットの情報ってクソだなーと思った。
なんつーか、ここ数年、マイケルに関してはネガティブな情報しか
なかったと思うんだ。幼児虐待やら借金やら奇行やら。

まぁ、それらの一部は本当のことかもしれないけど、やれ車椅子生活だとか
健康状態がかなり悪いとか聞えてきたし、確かに見た目もやせ細っては
いたと思うんだ。歳も歳だしね。

だから、オレは勝手に今回のライブツアーの記者会見をテレビで見たとき
「ホントにできんのかよ?」と思ったものだ。

この映画の中のマイケルはすごかった。確かにあくまでもリハーサルの
映像だから、いろいろと100%ではないと思うけど、それでもすごい。
当たり前だが、音のこだわりはハンパないし、たとえばスタジオリハで
ちょっとした鍵盤楽器のコードに納得がいかなくて、何度も注文つけたり
ギターやベースのアレンジにも、自らそのラインを声で表現して修正していく。

そしてなによりダンスだ。すごい。
バックダンサーは見るからに超一流が集まっている。
皆、鋼のような肉体だ。全身バネだ。すばらしいダンスパフォーマンスだ。
それに比べると、例えば日本で大人気のなんとかっつー
ダンスグループのパフォーマンスなんてクソ虫以下だ。
一体、何が違うんだろうなー。そいつらだって、ある程度のレベルなんだろうけど
テレビで見てもすげーとかって思ったこと一回もないもんな。

で、その超一流のダンスの中に、明らかに一番細い体のマイケルが加わっていく。
まったく負けていない。体の細さなんてまったく感じさせない。
すげーんだ。とにかくすげー。

テレビでちょっと映像見たときは、さほど激しいダンスシーンもなかったから
「あー、やっぱりこれくらいが限界なのかな」と思ってたけど
まったく違った。きっと、全盛期に比べたら劣っているのだろうが
そのキレはハンパない。

ずーっと、マイケルのダンス見てたいと思ったもん。
ホント、スーパースターだわ。死んでしまったのはとても残念だが、
それも、またある意味マイケルらしいというか、スーパースターらしいじゃないか、
と思ってあきらめるしかないだろう。

過去、いろんな偉人に対して、もう一生こんな才能を持った人は現れないだろう、と
言われてきたと思うが、マイケル・ジャクソンに関しては、誰もがそう認めるだろう。

そんなにファンじゃないオレが、こんなに感銘受けてんだから(笑)

ホントにマイケル・ジャクソンと同じ時代に生きててとかったなー、と
多少大袈裟な感情を持ってしまうような、そんな映画でした。

あ、でも、「映画」としてはどうなんだろう?って気はしなくもないよ(笑)
むりっくり感は否めない。もうちょっと、「映画」としてどうにかできたのでは?
と思えなくもない。

でも、ある程度、マイケルが好きな人は必見です。
アルバム1枚も持ってなくても可です(笑)
たぶん全曲わかります。上映期間も2週間から4週間に延びたし
見に行った方がいいよ。
ま、DVD出るだろうけど、映画館のステキな音響で聴くのがいいじゃない。

                                             2009. 11. 3

40歳問題

監督:中江 裕司
出演:浜崎 貴司
    大沢 伸一
    桜井 秀俊



2008 .12.20より全国順次
ロードショー
 映 画

公式HP http://www.40sai-problem.com/

あらすじ
空前のバンドブームに沸いた1980年代にデビューしたミュージシャンたちも今や40代。時代は変わり、結婚や離婚、育児、親の介護といった中で、彼らはいかに音楽と人生を両立させているのか? 当時デビューした浜崎貴司、大沢伸一、桜井秀俊の3人が楽曲「LOST CONTROL」を作る過程を通し、それぞれの今を生きる思いに迫る。
(シネマトゥデイ)

 ---------------------------------------------------------------------

バンドやってる人、音楽好きなひと、まずは見てくれ。
急げ!シアターキノで3月13日(金)までだ。しっかし上映期間2週間って
短ぇーなおい。まぁ、キノだからな(笑)よくあることだ。

上記公式HP見たり、あらすじの感じでは、なんだかおもしろそうだろ?

特にバンドやってる30代40代、いやバンドやってなくったって
40歳前後、そうアラフォー(笑)の人たちは興味持つだろ?

なんせタイトルが「40歳問題」だ。

この歳になってバンドなんかやってていいのだろうか・・・
オレもよく思う(笑)

で、この映画に出てくるミュージシャンたちは、どんな思いで音楽を
やっているのだろう?なにか「40歳問題」について、ある種の答えが、
いや、「答え」までいかなくとも何か「ヒント」を映画の中に見いつけることが
できるのだろうか?

そう思って見に行くと、きっと肩すかしをくらう(笑)

映画としては、おもしろくなかった。

主人公の3人のミュージシャン以外にも40代のタレントや作家なんかが
出てきて「40歳」について語るが、何かそれはむりやり「40歳問題」という
タイトルにあわせるように、とってつけたようなシーンになっている。

だから、その40代の人々のインタビューシーンのみ
あ、オレは「40歳問題」って映画を観てるんだな、と自覚するのだが
本編の3人のミュージシャンが、困難の末に曲をつくりレコーディングして
ライブをやるという流れの中に「40歳問題」はほとんど見えない。

だけども、だ。

それとは違う、なんだろ、ミュージシャンの生き様のようなものは見えて
おもしろい。
少なくともバンドなりなんなり音楽活動をしている人は
なにか胸にグッとくるものを感じるのではないだろうか。

特に交流のないプロのミュージシャンが、しかも曲をつくる目的も
なんだかよくわからない状況で、互いの心を探りながら進行する
その作業の模様は息苦しいほどだ。特に大沢伸一。
なんだか、とても難しい人間なんだ。でもミュージシャンとしては
そうあるべきなのかもしれないし。

互いにプロだから譲れない部分と、でも、単になんか映画の企画だし
妥協して作り上げるのもプロとしての仕事なのかもしれないし、
そういったジレンマが随所に見られて、なんつーか、
これ何のためにやってんの?って思ってしまう(笑)

きっと、こういった無理っくりな状況にをつくることで
「40歳問題」の何かが浮き出てくるんじゃないか?と思って
とりあえずカメラを回してみた、そんな感じなんじゃないだろうか?

失敗に終ったと思う。いや、オレに見る目がないだけかもしれないが。

形態としては、ドキュメンタリータッチのノンフィクション作品なのかも
しれないが、最初に意図的な状況をつくってからの撮影なので
結局フィクションだろ、って感じがする。

最初にも書いたが、映画としてはおもしろくないと思う。
でも、そこからいろいろ考えてみるのはおもしろい。
そんなんでオススメしてみた。

誰か見たら語り合おうぜ(笑)

                                             2009. 3. 8

知床の少女

喜多 由布子(著)

2007 .11.02 発売
 小 説

本屋で見ただけだったら、オレの好み的にたぶん手に取ることは
なかっただろうなーっつうタイトルなんだけど。

おもしかった。

じゃ、なぜ読んだのか?

この作家さん、札幌在住なんだけど、なんか仕事関連で
去年お知り合いになりまして(笑)
で、読んだわけ。

で、先日、遊びに行ったんだけど、この小説の話になって。
なんつーか、書いた本人と話できるなんて、すんげー贅沢だと思わない?

で、オレ、クソ素人のくせに、プロの作家に意見しちゃったんだよね。
「タイトル、もっとこう、なんか違う感じの方が売れるんじゃないですか?」って。
オレ、何様?(笑)バカすぎだねオレ。



                                             2009. 2. 11