みてごらんきいてごらん。1

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R62号の発明・
鉛の卵

安部公房(著)

1974.08 発売
 小 説

安部公房の短編集。

小説をあまり読まない人でも「安部公房」って名前くらいは、聞いたことあるでしょ?
国語の教科書に載ってたりしたから。

本の内容は、ま、ひまな時間でもあったら読んでみてよ(笑)
とにかく、この時代に(1974年発売)こんなの書いちゃうのかい!っていう感じ。
安部公房の小説は、これに限らずそう思う作品がほとんど。

読むたびに、自分の感覚の普通さが嫌になる。(普通以下かもしれないが)

これに衝撃受けて、「R62号」というバンドやってました。
「R62号」という曲もありますが、それはもうウンコみたいな曲なので
もちろん聴かせるわけにはいきません。


セント・オブ・ウーマン
      夢の香り

出演/アルパチーノ他

けっこう前に見た
 映 画

最初に言っておきますけど、オレ映画詳しくないですから。
人並み、あるいは人並み以下程度しか見てないです。
ただ、興味はあります。いつも、「これ見てーなー。」って思うけど
ほとんど見れてません。ま、そういう人は多いと思いますけど。

で、この映画「セント・オブ・ウーマン」。
かっこいーんだ、アルパチーノ。(もちろん役名なんて覚えてません。)
ウイスキー飲むシーンあるんだけど、ジャックダニエルを。
で、ジャックダニエルのこと「ジョン」って呼んでるんだけどさ
その理由が「長い付き合いだから。」だってよ、おい。
言えねー、オレはそんなこと言えねー。

ストーリーは、ま、時間ある時見てみてよ。おもしーから。
ダンスシーンとかもかっこいいよ。


 マルホランド・ドライブ

脚本・監督/
  デヴィッド・リンチ

2000年かな?
 映 画

デヴィッド・リンチってことで。

わかってる。映画素人が触れちゃいけないことはわかってる。
でもね、衝撃なのよ。映像もストーリーも。
って言っても、正直ストーリーはむずかしい、よね?見た人。
オレだけじゃないよね?よくわかってないの?
でも、なんだかひきつけられるんだよね。なんだろ、この映画。

最初のダンスシーンっていうか、なんつーか
ま、ダンスシーンとしか表現できないんだけど、怖いんだよ。なんか。
で、途中で出てくる小さいじいさんとばあさん、怖いんだよ。なんか。
そのほか、謎多すぎ。

とにかく、この映画はもう一回見てみるよ。みんなも見てみてよ。


牛への道 
  
宮沢章夫(著) 
            
1997年
 エッセイ

笑うよこれ。絶対に。
地下鉄なんかで読むのはやめたほうがいいよ。
カバンからこの本出した瞬間終わりだね。
「牛」って見えただけでもうかなりきびしぃ感じになると思うよ。

笑えるエッセイってけっこうあるけど、これほんとおもしーよ。
他の作家と視点がまるで違うから。

宮沢章夫は基本的に舞台の人だとは思うけど、これとは別の本も
笑えるのばっかり。演技のこと真剣に書いてあるのとかも
ちがった意味でおもしろいしさ。戯曲とかもね。
笑いたい時、ぜひ読んでみて!



おれに関する噂 
  
筒井康隆(著) 
            
1977年
 小 説

筒井康隆の比較的初期の頃の短編集です。
表題の「おれに関する噂」もかなりおもしろいんだけど
「蝶」という短編が大好きです。
ボクの読書人生はこの「蝶」から始まったと言っても過言ではありません。

もともと特に本が好きなわけではなかったのですが
ある人に「とにかく小説はおもしろいから読んだほうがいいって」
なんて言われて、で、まず短編から読むといいよってすすめられたのが「蝶」で・・
この「蝶」って短編は、なんと見開き2ページの超短い話です。
当時中学生の自分にも、もちろん楽に読めて、
ほかの短編も筒井得意のドタバタの話が多くどんどんのめり込んでいったのでした。

で、この「蝶」ってのは、ほんと深いです。今読むと中学のときにはわからなかった
ものがジワっと感じられます。切ないです。
どんな話かといえば、それは、時間あるとき読んでみてよ。


僕のなかの
壊れていない部分
  
白石一文(著) 
            
2002年
 小 説

本をあまり読まない人は、読まないほうがいいです。
なにを表現したいのかよくわかりません。
「生きる」とは?とか「存在する」とは?なんて感じのことを
書いてあるような気はしますが、わかりません。
あえて理解しづらく表現してんじゃねーのー?
なんて思ってしまったりします。自分の読解力の無さは棚にあげて。

ま、でも読みきることはできると思います。なにかひきつけるものはあります。
ちょっぴり哲学的な香りもしますが、ストーリー的にはどうだろね?って感じです。

でも、ホント読まないほうがいいと思います。どんより暗い気分になるから、きっと。

だったら「れこめん」すんなって話ですよね。


パイロットフィッシュ
  
大崎善生 (著)
            
2001年
 小 説

ほら、「セカ○ュー」なんて読むひまあったら、こっち読んで。
別に内容似てるわけじゃないんだけど、ま、恋愛小説ってことで
だいたいの本屋は同じところに並べてるから。
もうそろそろ、そんなコーナーはないかもしれないけど
ちょい前は、「セカ○ュー」だの「いま会いになんちゃら」とか
恋愛小説ブームになってたから、その類の小説が
どどーんと平積みされてたんだけど。この「パイロットフィッシュ」もね。

全然違うから、これ。いーよこの小説は。
「人は、一度巡り会った人とは二度と別れることは出来ない。」なんてくだりがあってさ。
で、この作家は札幌出身なんだけど、この小説以外でもちょこちょこ札幌がでてきて
「中島公園」とか「創成川」とか。だから、すごくイメージできるよ。そういうシーン。
ま、設定が安易だとかなんだとか、いろいろ批判はあったけどおもしろかったよ。
かなりオススメ。


愛情生活
  
荒木陽子 (著)
            
1997年
 エッセイ

著者の荒木陽子ってのは、天才写真家アラーキーの今は亡き妻です。
アラーキーの写真もたくさん載っかってます。
オレがすすめるには、ちょっとアレかなって(笑)本ですけど
ホントいい感じのエッセイです。ま、夫婦のこと書いてあるんですけど。
使い古された言葉ですが「赤裸々に」って感じで。

たぶん、この本は自分で本屋でみつけても手にとらなかったと思いますが
あ、何年か前にある人にいただいたのですが、お気に入りの一冊です。

本にしろ音楽にしろ、そういう誰かにすすめてもらって出会うモノは
いいものが多いなーと思いません?
だまされたと思って読んでみてね。どっちかっていったら女性の方におすすめです。
結婚するのがいいのか悪いのかオレにはわかりませんが
ステキな夫婦ってのはいるんだな、とは思います。この本読むと。


愛と幻想の
ファシズム
  
村上 龍 (著)
            
1990年
 小 説

生まれた以上、好き嫌いに関係なく経験しなければないものがあると思います。
音楽ならビートルズなのかもしれないし、映画なら七人の侍なのかもしれません。

で、小説。ベストセラー作家ってのはやっぱり賛否両論、
あーだこーだ言われますが、「村上春樹」と「村上 龍」を読まずして
本が好きとは言えないでしょう。好き嫌いは別として。

で、「村上 龍」ならこの「愛と幻想のファシズム」と「五分後の世界」と
「コインロッカーベイビーズ」ははずせないでしょうね。
とくにこの「愛と幻想のファシズム」はやばいね。
どういう精神状態でこんなの書けんだろ?
なんか、もちろん架空の世界なんだけど現実?っつうか。
この小説は悪いこと言わないから、絶対読んだほういいって。
上下巻で長いけどね。でもだいじょうぶ、グイグイ読めるから。




LITTLE BUFFALO
LULLABY
(CDアルバム)

PLAGUES

            
1995年
 音 楽

ついに、やっと音楽れこめんします。
プレイグスです。
大好きなバンドなので、好きなアルバムは何枚かあるのですが
これを選びました。「リトルバッファローララバイ」通称「リトバ」
タイトルからしてかっこいーでしょ?もちろん曲もかっこいーです。
なんていうか、乾いた感じが。

中でもシングルカットもされている「Ride,ride,ride」は名曲です。
現在、このバンドはよくある「活動停止中」ってやつですが
ま、復活はないと思われます。ソロで活動してるので。そっちもかなりいーけど。

このバンドを聴いていなかったら、エロチカも違う方向に行っていたと思われます。
メンバーは知らないと思うけど、そんなこと(笑)




STAY DREAM
(アルバム)

長渕 剛

            
1986年
 音 楽

立て続けに音楽れこめん。
ま、でもこれは「聴いてみてください!」って感じではないよ。
だって長渕だもん。
ただ、自分の音楽っつーかギターの始まりだからね、長渕。れこめんしときます。

このアルバムは基本的にアコースティックギター一本で録られてるんだけど
当時ギターに夢中だったころ、聴きやすかったし
ギターとブルースハープの組み合わせがかっこよくて
ブルースハープも練習したなー。
もちろん「TSUYOSHI NAGABUCHI」モデルのハーモニカホルダー買って(笑)

ま、曲の内容はともかく(オレはかっこいーと思うけど)生ギターの音がいい!
どうやって録音してんだろ?
自分もずーっと録音作業してきてるんだけど、やっぱり生ギターの音って
録音難しいんだよね。このアルバムに限らず、
長渕の生ギターの音はまねしたいけど、できないんだよなーなかなか。


消滅飛行機雲

鈴木清剛(著)

2001年
 小 説

短編集です。
この作家は有名なところでは、映画化された「ロックンロールミシン」を
書いた作家です。映画は知ってるでしょ?
いつも、宙ぶらりんな若者の話が多い感じがします。
「ロックンロールミシン」も大好きな本だったのですが
それは、もう夢を追いかける自分と、しょうがなくサラリーマンをやっている自分との
葛藤を描いた、よくありがちな話なんですけどね(笑)
なんかよかったんですよ、読んだ当時は。
でも、年とってなんかそんな本「れこめん」すんのも、なんだかなーって
感じなので、この「消滅飛行機雲」をオススメします。
ふつーさらっと流れていく日常のささいな出来事に対する、
微妙な心の動きの描写がうまいっつーか、ま、軽い気分で読めて
なんかホッとします。
そういえば、鈴木清剛が「ラジオデイズ」って小説で出てきたとき
若い作家のポップな感じの小説「J文学」とかいって
盛り上げてたけど、どこいっちゃったのかね「J文学」(笑)
「J-POP」はあるのにね。ほとんどいらねーけど。


たったひとりの
ワールドカップ

一志治夫(著)

1998年
 ノンフィクション

キングカズです。
なぜ、カズはワールドカップに出れないのか。
わかるよ、オレが「なんでオッサンは野球を語るときみんなナガシマ、ナガシマ」って
うるさいんだろう?って思うように
今の、特に若いサッカーファンは「カズカズうるせーなー」って思ってるのは。

カズに関しては、いろんなところで賛成派と反対派が議論ってほど
たいそうなものではないけど、語りあってるの見て
両方とも、まぁ正しいこと言てるなーとは思うけど

そりゃ、今の代表よりカズの力は下なのかもしれないさ。
でも、カズほど「日本代表」を誇りに思ってる選手もいないんじゃないかなー。
来年がラストチャンスだと思うけど、絶対ワールドカップのピッチに立ってほしいな。

しっかし、カズはかっこいい男だ。

あっ、この本ね。カズの本だから。読んでみて。


幻 夜

東野圭吾(著)

2004年
 小 説

東野圭吾の本に、まず、はずれはない。と思う。
何年か前、広末涼子が主演で映画化された「秘密」はクソだったけど。
特にこの「幻夜」は一気に読めるはず。けっこう分厚い本だけど。
この小説とよく対で語られる「白夜行」もかなりおもしろい。一気読みできる。
で、最近でた「さまよう刃」も一気読み。
と、まぁ、おもしろい小説ばかりです。あまり本を読まないひとでも
読めると思うよ。

東野圭吾の本はたくさん出てて、ブックオフみたいな中古やさんにも
たくさんあるから読んでみて。まず、はずれはないから。「秘密」以外。しつこいね。
でも、ちょっと不安だなー。手軽な感じの小説も多いから
赤川次郎化しないか心配。
オレの言う「赤川次郎化」とは、おもしろいんだけど
人前で読むと「バッカじゃねーの。」って思われてるんじゃないかと
不安にさせる現象のことです。


課長バカ一代

野中英次(著)

2000年あたり
 マンガ

マジ笑うよ、これ。
有名なところでは「魁 クロマティー高校」描いてるひとなんだけど。
クロマティー高校もおもしろいけど、オレ的にはこっちのほうが笑うね。
ホント声出して笑うよ、このマンガ。

いっつも、なんかおもしろい(別に笑えなくてもいいんだけど)マンガないかなー
って思ってるんだけど、小説とか音楽ほどアンテナ立ててないから
情報あんまりないんだよね。(最近、音楽もよくわかってないか・・)
で、本屋のマンガ(コミックっつうの?)コーナーにいるとさ
なんかオタク(今でも言う?)だと思われるんじゃないかってコワイんだよね(笑)
実際、そういう人しかいないしさ。
なんかボーイッシュな女の子ばっかりっつうか(笑)
今度、誰かおもしーマンガ教えてください。


となり町戦争

三崎亜記(著)

2004年
 小 説

たまに新しい本も、れこめんしとくわ。
第17回すばる新人賞受賞作なんだけど。今、本屋さんでドーンって売ってるやつ。
ま、すばる新人賞とったからって、おもしろいとは限んないけどね。

これは、おもろいよ。すごいと思うなー、この発想。
どうやったら、こんなテーマ思いつくんだろ?
だって、ごくふつーのとなり町どうしで戦争するんだよ。
で、その戦争がなかなか見えてこない。戦死者は確実に出てるのに。
架空の話のようで、よく考えると現実の「戦争」もこんなものかなって
思える部分もあったりなかったり。

ま、でも読み始めの加速度は、読み終える頃には「うーん」って感じで・・。
いや、でも読んで損はないよ。テーマはホントおもしーからさ。
どうしても人物表現に、あのベストセラー作家の影はチラつくけどね。
ま、それは、たとえば音楽も同じで影響された人は、必ずいるわけだからね。
でも、この本は、このテーマ思いついたってだけで「勝ち」だよ。
                                             2005.04.03


明日の記憶

荻原 浩(著)

2004年
 小 説

主人公が若年性アルツハイマーって病に侵されていくんだけど。
ちょっとずつ、記憶がなくなっていって・・
取引先の会社の場所が思い出せなくなったり。
でも、がむしゃらに仕事をがんばるんだよ。泣けるよ。
妻のささえもあってがんばっていけるんだけど。

ある日、妻がお弁当に海苔だかソボロだかなんかで「文字」を書くんだけど
(オレも最近記憶がやばいな)
よく、あるでしょ「愛してる」みたいなさ。
で、その「文字」が、ま、ここには書かないけど、泣けるよ。
最後のシーンも泣けるなー、この本。

この本は、まじ読んでみ。泣けるし、いろいろ考えさせられるし。
きっと、仕事がんばってる、おっさんを応援したくなるよ。
ここ1,2年で読んだ本の中でベスト5には入るんじゃないかな。
オレ的ランキングでは。
                                             2005.04.07


壁を破る言葉

岡本 太郎(著)


2005年
 エッセイ・言葉

ヘタな自己啓発本を読むなら、「岡本太郎」を読んだほうがいい。
ただ、言っておくけど、あるていどの覚悟は必要だよ。
ほとんどの人は、自分がちっぽけに思えるから。
やばい、なにかしなきゃって思うから。
でも、そのために読むべきだ、「岡本太郎」

この本に限らず、「岡本太郎」の「言葉」は強烈だ。

死んだように生きるなら死んだほうがいい。らしい。
なぜ創るかといえば、創らなきゃあまりにもこの世界は退屈だ。らしい。
道に迷ったら、ダメだと思うほうに進め、そのほうがおもしろいじゃないか。らしい。

そのへんのロックバンドより、よっぽど反社会的で反体制的だよ「岡本太郎」は。
そもそも、とにかく「自分との戦い」を叫んでいる「岡本太郎」に
反社会的も反体制的もないかもしれない。

「必ず、この中に壁を突き破るヒントがある筈だ。」
と、この本の監修・構成の岡本敏子は書いている。
たしかに、今ある壁は突き破れるかもしれない。
でも、この本を読むことによって、また新しい壁ができるのも間違いない(笑)

                                             2005.04.17


図書館の神様

瀬尾まいこ(著)

2003年
 小 説

なんつーかなー、なんかほのぼのしてるんだけど
でも、そのなかにちょっぴりさみしい「現実」があるっつーか。
オレがこんなの読んでるんだーって思われるのが
ちょとはずかしくもあるけど、でもオススメだよ。

この人が書く主人公の多くは、どこかさめてる感じだけど
それでいて、いっしょうけんめい幸せをさがしてるっつーかね。
ドジな感じなんだけど、人一倍「自分」っていうものを考えてるっつーか。
共感できる部分たくさんあると思うよ。特に女性は。

ふだん、あまり本読まない人もサクサク読める感じの本だから
ぜひ読んでみてよ。
笑いあり、ちょっぴり涙あり、で
心に潤い求めてるかた、どうぞ!
                                             2005.05.11


SAW

監督・原案
ジェイムズ・ワン

2004年
 映 画
おもしろいよ。けっこう話題になってた作品だから
見た人も多いと思うけど。
いろんなとこで「どんでん返し」があるって読んでたし
このDVD貸してくれた人も「どんでん返し」あるよって言ってたから
そう思って見たんだけど
「どんでん返し」されたわ(笑)
でも、どーかなー映画よく見る人なら予想できちゃうかな。
オレは「おまえかいっ!」ってなったけど。
でも、あれ、ヘタしたらコント的なオチのように感じられなくもないような(笑)

で、どうやら「生きること」「命の大切さ」みたいなものも
テーマにあるらしいけど、それは強引だな(笑)

いろいろ言われてるみたいだけど、やれ矛盾が多いとかなんとか。
ま、オレはおもしろかったよ。オススメするよ。
                                             2005.05.21


フルタイムライフ

柴崎 友香(著)


2005年
 小 説
この本「ジャケ買い」しました。
もちろん「ジャケ買い」とは、レコードやCDでやるそれのことです。
「本をジャケ買い、ばっかじゃねーの。」と言われることもあります。
でもやります。本の「ジャケ買い」
「ジャケ買い」っつっても、ある程度は読んで買うんだろ?って思うでしょ?
そりゃー、まったく読まないってことはないけど
びっくりするくらい少ししか読まないで買います。
だからハズレも多いよ(笑)

で、この小説。
ある新入社員になった女の子の日常を書いてあるだけなんだけどさ。
ほんの10ヶ月間の出来事を。
特に変わった出来事もなく日常が過ぎていくんだけど
そこから、いろいろ想像できて、おもしろかったよ。
舞台は関西で、会話とか関西弁なんだけど
オレ、あんまり会話に方言とかでてくるやつ好きじゃないんだけど
この小説は、なんかほのぼのした感じっつうか
主人公の「自分の(今)に戸惑う感」がうまく表現されてるっつうか
いい感じの関西弁だったやん?

サラっと読めて、それでいて、いろいろ感じることができる小説だから
読んだほういいんとちゃう?

                                             2005.05.26


Q&A

恩田 陸(著)


2004年
 小 説
某書店で「恩田 陸」を強烈プッシュしてたので
「今じゃねーだろ」と思いながら、一応れこめん。

この人の小説は、確かにおもしろい。とくに前半は(笑)
この本に限らず、グイグイ引きこまれることが多い。

なのに、結末は・・・

「あーそうですか。そーなるんですか。」ってのが多いんだよ。
いやね、読者の想像力にお任せします的な終わり方の小説は
よくあると思うけどさ、それやっていいのとダメなのあるんじゃない?
この本はさ、タイトルどおり「謎解き」って感じで話は進むんだけど。
ホント「なによ、原因なによ??」って、おもしろくなっていくんだけどね。
最後がね・・って、これ全然れこめんしてねーな(笑)

ま、おもしろいことはおもしろいからさ。オレが言ってることがどういうことか
確かめるために読んでみてよ。

                                             2005.06.15



REMINISCENCE
(CDアルバム)

BONNIE PINK

            
2005年
 音 楽

ひさしぶりに音楽れこめん。
ボニーピンクです。ボニーピンクといえばトーレ・ヨハンソン。
トーレ・ヨハンソンといえば原田知世。

で、カバーアルバムです。これ、いーよ。
オレの好きなアーティストも参加してるし(笑)

オレ、カバー曲好きなんだよね。
なんか、あーこのアーティストこういうの好きなんだーみたいな。
こんなアレンジしちゃうんだーみたいな。
メジャーな曲が、そのアーティスト色にアレンジされるのが
かっこいーよね。

だから、トリビュートアルバムとかも好きだし。
自分の好きなアーティストがウンコみたいやつにカバーされると
嫌だけどね。

7曲目のサザンの「真夏の果実」のカバーがいー感じ。
ずいぶん高い声からきたなって感じはしたけど(聴けばわかる)

前から、ボニーさんは美人だかそーじゃないのか微妙だと思ってたんだけど
このジャケの顔、なんか嫌なんだけど(笑)

にしても、みんな「Don't Get Me Wrong」カバーするよなー。

                                           2005 .07.09

ベルカ
吠えないのか?

古川 日出男(著)


2005年
 小 説

じつは、まだ全部読み終わってないんだけどね。

つうか、読み始めたばっかりなんだけどね。
そんなんで、れこめんすんなよって感じだけど
冒頭にこんな文章があるんだよ。

  これはフィクションだってあなたたちは言うだろう。
  おれもそれは認めるだろう。でもあなたたち
  この世にフィクション以外のなにがあると思ってるんだ?

どーですか、これ。こんなんで始まる小説が
おもしろくないわけないでしょ?

はずかしながら、古川日出男の小説読むの初めてなんだけど
ホントは、別にはずかしくないけど
たぶん、おもしれーんだろうなと思ったので、れこめん。
 

                                             2005.08.15

不自由な心

白石一文(著)


2004年
 小 説

この作家の作品れこめんすんの2回目です。
「僕のなかの壊れていない部分」に続いて。
短編集です。

この作家の「僕の〜」以降の作品は、なんだか
小難しいのが多い気がするんだけど、この小説は
初期の頃の作品をまとめて加筆して文庫化したものだから(確か)読みやすい。

この人、エリートサラリーマンの葛藤書かせたら、まじリアリティーある。
この小説は、いわゆる「不倫」を描いた部分が多くて
女性側から見れば受け入れられないところが多いかもしれないかな。

けど、そこにだって本当の「愛」はある
ってことをうまく表現してんだよなーってオレは思う。

現実にありそうな世界で話は展開していくも、
「そんなことは、起きないだろ。小説じゃないんだから。」(小説だけど)
って場面がないわけではない。
けど、きっと感動できるはず。あなたが大人だったら。

ガキんちょには、きっとわかんねーよ(笑)
現実のむこう側にある「真実」ってものが。
                                             2005.10.23

   大停電の夜に

   監督/源孝志

   2005年
 映 画 

邦画はダメだ、なんてなんの根拠もない愚論は、今すぐ捨てよう。
とは言え、「○る大走査線」を見ろ、なんてことは言わないよ(笑)

この映画は、何も起きない。
停電の夜に、ただ人生が交差していく。

「こんな夜だから、そんなのもいいかなと思って。」

自分の人生を語りだす。なかなかうまくいかない人生。
だけどほんの少しの希望を持って。                                         

音楽がとてもいい。ジャズ中心の音楽は、とても心に響く。
静かな風景に音楽が響く。



今、公開中だから見てみてよ。
他あんまりおもしろうそうなのやってないし(笑)
なんだかわからないけど、いい映画だった。
                                        2005.12.2




BRAIN
(CDアルバム)

上原ひろみ

            
2004年
 音 楽

これさー、やばいよ。
べつに、オレが見つけました、なんてこと言う気はさらさらないよ。
その世界では有名なアーティストだから、知っている人は知っているでしょう。
ま、テレビでも何回かとりあげられてたと思うし。

ジャンル的にはジャズなんだろうけどさ、ピアノの人なんだけど
すげーよ、なんだか(笑)
このひと、ピアノのうえにキーボードも置いて弾いてるわけなんだけど
(毎回、そーなのかなんて知らねーよ。)
だから、エレクトリックな鍵盤の音も入ってくるんだけど、すげーよ。
いーから、聴いてみてよ。

このアルバムの1曲目の「KUNG-FU WORLD CHAMPION」なんてさ
も、すげーよ。すげーよとしか説明できねーけど(笑)

だって、このアルバム、プロデュースがマイケル・ビショップで
ベースにあのアンソニー・ジャクソンが参加してるんだってよっ!

わかってると思うけど、最後の2行はライナーノーツ見て
書いただけだから(笑)そんなの知ってるわけねーって、オレが。

                                              2005.12.5


夕凪の街
桜の国

こうの史代(著)


2004年
  マンガ

オレの愛読雑誌「ダ・ヴィンチ」1月号でプラチナ本OF THE YEARに選ばれた本。
「ダ・ヴィンチ」とは、いわゆる本の本。
いろんな本を紹介する毎月発行の雑誌。前にも書いたような気もするけど
この雑誌は特集とかも、かなりおもろいから、これも「れこめん」。

で、「プラチナ本」とは、「ダ・ヴィンチ」の編集者たちが選ぶ
絶対「はずさない」本。いーから読んでみろよ、って本。
毎月プラチナ本が紹介されてるんだけど、2005年のプラチナ本のなかでも
一番のプラチナ本。並みいる傑作な小説をおさえてこのマンガ。

舞台は「ヒロシマ」。原爆投下から10年後を描いた「夕凪の街」
50年後を描いた「桜の国(1)」、60年後を描いた「桜の国(2)」からなるマンガ。
ある人々の風景を切り取って描かれている。

直接的には、多くを語らない。あくまで「ある日常」を描いている。

「ダ・ヴィンチ」でこのマンガを知った時は、あまり好きなタッチの絵じゃないし
もちろん、身近に「原爆」があるわけでもないので、
「ふーん、おもしれーのか?これ。」ってくらいに思ってた。
でも、まぁ、ダ・ヴィンチさんの一押しなんだから、読んでみっかな
とか思って、本屋行ったときふらっと探してたんだけど、真剣に探して
なかったから、見つけてなかったんだよね。

で、たまたま仕事で広島県に来てたから、原爆ドームと広島平和記念資料館に
行ってみたんだよね。(2005年12月19日の日記参照)
したら、資料館にこの本売ってた。買ってみた。読んでみた。

深い。のだろう。上にも書いたが

直接的には、多くを語らない。あくまで「ある日常」を描いている。

怖れずに書いてみようか。
「なんだい?これは?」ってな感想です。
まぁ、あの絵のむこうに、あの行間に、あの空白のむこうに
とても大きな何かを描いているのはわかる。
しかし、オレの心には残念ながら、そう多くは響かない。
いくら、ダ・ヴィンチさん絶賛でも(笑)、オレには響かなかった。残念だ。

オレはひねくれてるので、このての本を絶賛するやつは
「こういう本に感動できるオレってステキだろ?深いだろ?」
って言ってるように思える(笑)

でも、なんつったって「プラチナ本OF THE YEAR」だ。
並大抵の本ではないはずだ。きっとそうだ。誰か読んでみてくれ。
オレもこの時期にヒロシマに行ったのは、きっと何かの縁だ。
何度か読み返してみる。なにか感じるのかもしれないし。
だって、何度も読み返したって感想が多いんだよ。

なんつったって「プラチナ本OF THE YEAR」だ。


                                             2005.12.19